皆さんこんばんは角松利己です!
ハンドルネームの由来は、こちら。
今回は、「この2つのルールを大事にすると、仕事が7倍も速く終わりますよ!」という話です。
さて、私も世話になっているこのは屋さんから、先日、こんなタイトルのメルマガが届きました。
「時間術は結局これがおすすめ!仕事を10倍早く終わらせる2つのルール」
・・・バレちゃいました?
今回の記事タイトルは、このは屋さんへのオマージュと思っていただければと思います(笑)。
ちなみに、以前、このは屋さんにお世話になった時の記事は、こちら。
さて、「仕事を7倍速く終わらせる2つのルール」です。それは、
・予定よりも1週間早く仕事に手をつける。
・「6割主義」を徹底する。
今回の記事では、この2点を学校現場で実現するための方法について、お伝えします。
いろんな話に首を突っ込むから、あなたの仕事は終わらない
予定よりも1週間早く仕事に手をつける
私たち教師は日々の仕事に追われていますよね。
でも、先が見えれば前もって計画を立てることができるんじゃないでしょうか?
じゃあ、「先を見る」ためにはどうするか?
それはやっぱり、「時間管理」なんじゃないでしょうか。
ただし、ここで注意してほしいことがあります。
ここで言う「時間管理」とは、「日々のルーティーンに対する取り組みの見直しをしよう」ということを意味している、ということです。
「予定よりも1週間早く仕事に手を付ける」ためには、日々の時間の使い方を根本的に見直す必要があります。
あなたが忙しい時間を過ごす日々の中で「日々の時間の使い方」を見直すために、次の2点を実行してみてください。
・価値のない話をしない。
・朝の30分は「黄金の30分」。
価値のない話をしない。
「価値のない話」とは、次のような話です。
・うわさ話や世間話(そこにいない誰かのうわさ話は、たとえ悪口でなくても不可。引きます。)
・誰にとっても「利益」を生まない話。
・結論の出ない話(自分に決裁権がない話、お互いの価値観の相違、ユートピアの設立など)。
・「自分が聞きかじったことがある」といった理由だけで介入しちゃうケース(興味本位で1時間とか、泣けます)。
よく聞く話、よくあるケースではないでしょうか。
あなたは、次のことを覚えておいてください。
「いろんな話に首を突っ込むから、あなたの仕事は終わらない。」
あなたはその人のことを良く知らないのに、
あなたがその話をしても誰も幸せにならないのに、
あなたにはその話題に関する情報が不足しているのに、
あなたにはその問題に関する決裁権を持たないのに、
あなたはその問題を解決できないのに、
あなたと誰かの価値観は違うのが当然なのに、
・・・それでも話しちゃうんですよね。うーん・・・。
ちなみに、「自分が聞きかじったことがあるといった理由だけで介入しちゃうケース」ですが、私の場合、「よく知っている話」であったとしても、話題に加わることは、まずありません。
その話題について、話者がどうしても知りたいと思っていることがあり、それを私が知っていたとしても、加わりません。たいがいのことは、ネットで検索すれば書いてあります。
言うまでもなく、その手の話は「コミュニケーションの円滑化」が目的になっているわけです。だから、調べればすぐにわかることでも、「あーだ、こーだ」と話し続けるわけなんですよね。それはそれでOKです。
ただ、私は自分の仕事が済んでもいないのに、その手の話に加わることはしない、というだけです。教師にとって、学校は「人間相手」の職場です。人間の動きは予測できません。だから、予測できないことに対応するために、個人で完結する仕事は集中して早く終わらせておくわけです。
逆に、「価値ある話」なら大歓迎です。
・うわさ話や世間話(互いに知ってる人を褒めるなら最高です。良い実践例を見習うために話題にするとか)。
・誰かの利益につながる話(生徒であろうと教師であろうと保護者であろうと、誰かがラクに、幸せになるシステムを提案するとか)。
・結論の出る話(あらかじめ「実現したいゴール」を決めておき、そこに至るプロセスについて討議するとか)。
価値のない話に、どれだけ時間と集中力を奪われているか、わかりますか?
朝の30分は「黄金の30分」
こちらの言葉、よく聞きますよね。
私は教師として採用されてから、最初の20年くらいは「始業開始に間に合えばいい」というスタンスでした(謝)。たとえば8:30の始業に対して、10分前くらいに自席に滑り込み、あたふたとその日の準備をする人間だったんです。
でも、40代になってから、変えることにしたんですよ。その方がずっといいことに気づいたんです。
「朝の30分は、黄金の30分」
こう言われるゆえんは、「朝の方が夜に較べて、ずっと仕事がはかどるから」です。体感で、3倍くらい違います。同じ仕事を夜やったら、3倍の時間が必要になるってことです。
現在の私は、始業30分前に席に着き、その日の流れを頭に描きながら、すべてについて、手を打ちます。何時に何をするか、全て決めます。そして、その通りにやります。齟齬のないように、小さな連絡でもすべてメモを作り、朝のうちに関係者すべてに配っておきます。
これで、1日の仕事の「半分」が終了します。あとは授業に全力投球! とにかくラクです。その他の仕事もtodoリストを片っ端からこなしていくんですが、もっと上のレベルを目指します。
学校の仕事は、最優先事項ではありません。私にとっての最優先事項は、
私がやりたいこと
価値が高いと思われること
長期的に利益をもたらすこと
です。
学校の仕事が立て込んでいなければ、というか、学校の仕事に左右されないように、まず「私がやりたいこと」を最優先します。こうすることで、ストレスもたまらず、楽しい気分で仕事に取り組むことができるわけです。自分の気持ちが満たされているから、学校の仕事ももちろん、楽しく取り組めます。
さて、個人レベルではそんな取り組みなんですが、組織レベルでは、何ができるでしょうか?
仕組み化が、全員をラクにする
何より取り組むべきは、「仕組み化」です。日々のルーティーンには、極力、人を介してはいけません。「従来は人間同士でやり取りしていたことでシステムに任せられること」を見つけ出し、自動化してしまうことが重要です。
私たちは、人の顔が見える必要のある領域で、仕事をするんです。人に向き合う必要のないことについては、システムを作って、しかるべき所に置いておくだけでいい。
たとえば、日々の職員間のやりとりは、日報を作成してサーバー上に置き、いつ誰がどんな仕事をしているか閲覧できるようにしておく。学校改革の意見表明は、やはりサーバー上の掲示板に。意見表明の場と締切を設定し、集約結果の提示がなされればOKです。チャットができると、さらに校内の微調整が円滑に進んでいきます。職員会議の配付資料も同様に。
これを実行することで、圧倒的な時間が生まれます。
なぜやらないのか理解に苦しみますが、これが「利益を生む必要がない組織」の恐ろしさです・・・。
さて、これまでは、時間術のルール1「予定よりも1週間早く仕事に手をつける」について話してきました。では次に、ルール2を見ていきましょう。
6割主義を徹底する
「6割主義」。教師は、これができません。コストをかける必要のない雑務でさえも、生真面目に取り組もうとします。
多くの職員が、職員会議資料や各種報告書の書式に忠実であることに、あるいは文言の選び方に細心の注意を払うことに、命を懸けています(泣)。
まず、職員の意識改革が必要ですね。
ただ、これは「学校組織の体質」によるものが大きいと言えます。
管理職が些事にこだわらなければ、多くの職員ものびのびと仕事できます。しかし、管理職の動向が職員の仕事に制限をかけることが少なくありません。
今まで出会った管理職の中でも、書類作成上の文言の選び方(単なる言い回しに過ぎない部分)について、何の根拠も妥当性もなく自説を朗々と説き、強制的に訂正を促す方々がいらっしゃいました・・・。そして、このレベルで、多くの職員が振り回されているのが現状です。
職員会議資料や、各種報告書の様式は、学校間で統一されてはいません。バラバラです。ならば、雑務(多くは書類作成)は「6割主義」で十分でしょう。
些事に必要以上のエネルギーとコストを投入するから、教師はいつも「忙しい忙しい!」と言わざるを得ない。もっと悪い影響は、ほとんど利益にならないことにエネルギーとコストを投入し続けることで、
やり切れない・・・
という思いが、どんどん蓄積されていくことです。これはキツいです。
同時に、仕事に埋もれ、仕事にかまけ、仕事を「やったつもりになる」のも、私たちの成長には寄与しません。「やってる」だけで、仕事を「やった気になる」ことについては、再考する必要があるでしょう。
このように、「6割主義」どころか(些事に対して)「完璧主義」で仕事をしているのが「学校」という組織ですが、実は
最大の弊害
が別にあるのです。それは、
議論しなくなること。
理由は、
1.完璧な書類を作り上げることが目的になってしまう。
2.完璧な書類とは、前例踏襲である。
3.前例を踏襲すれば、無難な内容にしかならない。
4.議論の必要がなくなる。
この流れで、学校は停滞していくんです。書類作成にとどまらず、他の仕事でも同様の動きになります。
でも6割主義なら、修正ありきで書類が作成できます。気軽に提案したり意見が言えたりします。資料作成者や提案者1人に責任を負わせることなく、皆で作り上げる雰囲気ができます。
6割主義なら、「草案レベル」で提案できるため、新陳代謝のスピードも速く、時間を生み出すことにもつながります。
「6割主義」の大きな収穫、それは・・・
・議論することが平常化し、学校業務の活性化につながること。
・皆で作り上げる達成感や連帯感を得られること。
なんです。
確かに、対外的な資料は、10割主義を目指すことにはなるでしょう。ただし、理念だけで十分です。ミスはなくせませんし、仮にミスをなくすためのチェック機能に信じられないほどの労力をかけるとすれば、学校の非生産性に拍車がかかるだけです。
一方で、内部資料は、6割主義で十分です。
まとめ
「仕事を7倍早く終わらせる、2つのルール」
というテーマで、お話してきました。その2つのルールとは、
1.予定よりも1週間早く仕事に手をつける。
2.6割主義を徹底する。
by このは屋さん
でした。
そして、学校という場で「ルール1」を実現させるには、
・価値のない話をしない。
・朝の30分は「黄金の30分」。
・組織としては仕組み化を図る、個人レベルでは「仕事マシン」になる(笑)。
ということでしたね。
次に、「ルール2」の実現においては、
・書類作成を中心とした雑務については、「皆で作り上げる」ことを想定しながら、「たたき台」程度のものを提案すること。
これが大切だということです。
そして、こうすることで得られる収穫が、3つ。
・新たな時間を生み出す。
・議論をすることで学校業務が活発になる。
・教師間の連携を強化する。
これです。ぜひ、参考にしていただければと思います。
冒頭でご紹介したこのは屋さんのメルマガでは、「人生に対する究極の理解」が示されていました。それは、
「働くように遊び、遊ぶように働くことがベスト。」
人生は、仕事と遊びでできている。そして、両者が一本の糸で結ばれている。
人生とは、生活とは本来、一貫性を持つものです。どこにいても、誰といても、あなたが考え、行動に移す時には、一貫性が求められるし、周囲が求める以上に、
あなた自身が気持ちがいい。
私は、「一貫性ある人生」に、片足を突っ込みました(笑)。あなたも、よかったらどうぞ。
あ、ちなみにタイトルに書いてある「7倍」は、体感です(笑)。
公立高校の現役教師。教員経験28年(2021年3月末現在)。「教師は、仕事&私生活&リタイア後の人生、すべてにおいて成功すべし!」が信条。教師が成功すれば、学校は変わり、生徒も魅力的な大人に成長します。まず教師であるあなたの成功を最優先課題にしましょう。
☑心理学修士(学校心理学)
☑NPO法人「共育の杜」オンラインサロン『エンパワメント』専任講師
☑一般社団法人7つの習慣アカデミー協会主催「7つの習慣®実践会ファシリテーター養成講座」修了。ファシリテーターを3年務め、セミナーを開催。
☑ハンドルネーム「角松利己」は角松敏生から。
「原則」&「ビジネス思考」で、教師が自由になるための方法をお伝えします。